この記事について
Qrio Lockアプリ (以下、アプリ) で実現する、Qrio Lockのハンズフリー解錠。ドアの前まで来ると、アプリがQrio Lockを自動的に検出して解錠します。アプリを操作する必要はありません。
いったいどのようにして、この「カギが自由になる生活」が実現されているのでしょう。本記事では、その仕組みをご紹介します。
ハンズフリー解錠の技術
次の2つの通信の技術が、ハンズフリー解錠を陰からささえています。
Bluetooth Low Energy (BLE)
近距離の無線通信技術です。実際の通信距離は、環境にもよりますがおよそ10m程度となります。Qrio Lock – アプリ間の直接のやりとりに用いられます。
Geo-Fencing (ジオフェンシング)
位置情報系の技術です。およそ100m単位の精度で、スマホの位置を計測することができます。GPSによる常時計測とくらべ、より省電力な方法です。
ハンズフリー解錠のステップ
それでは、これらの技術がどんなときに活躍しているのか、順をおって見ていきましょう。
1. ハンズフリー解錠が有効になるまで
はじめにアプリで行うハンズフリー解錠の設定で、Qrio Lockの取りつけられた場所(地点)を登録します。するとGeo-Fencingにより、自分が今Qrio Lockからどれだけ離れた地点にいるのか、計測することができるようになります。
自宅を離れ、Qrio Lockから100mほどの地点まで移動すると、ハンズフリー解錠が有効になり、スマホにその旨の通知が表示されます。
この状態になると、アプリは「今、外出中である」とみなします。そしてのちの帰宅にそなえ、Qrio Lockがすぐそばにないか、うらでこっそり探しはじめます。Qrio Lockは「ビーコン」とよばれるBLEの電波信号を常時発信しつづけているのですが、それをキャッチしようとします (これは「スキャン」と呼ばれます)。
2. ハンズフリー解錠が完了するまで
アプリがQrio Lockを探しているときにドア前あたりまでくると、アプリはQrio Lockのビーコンをキャッチします。Qrio Lockとアプリが、BLEで通信可能な距離まで近づいたということです。アプリはQrio Lockに解錠命令を送信します。命令を受けたQrio Lockは、解錠を実行します。
以上が、ハンズフリー解錠が行われるプロセスです。これら一連のプロセスが、アプリを操作することなく、自動的に実行されるのです。
解錠のタイミング
「ハンズフリー解錠が行われるベストなタイミング」は、「帰宅時、玄関のドアノブをにぎる直前に解錠が完了する」です。Qrio Lock開発チームでは、たくさんのスマホ端末を用いてハンズフリー解錠のテストを行い、さまざまなパラメーターのチューニングを幾度となくくりかえしてきました。おおよその環境では、玄関のドア到着2〜3秒前に、解錠が完了するはずです。
さいごに
ハンズフリー解錠のすばらしさは、言葉だけではお伝えするのがなかなかむずかしいものです。しかし実際に、目の前でいい感じに解錠されると、なんだかちょっとうれしくなってしまいます。本記事では、その舞台裏でいったいどんなことが起こっているのか、できるだけ簡単に解説したつもりです。ほんの少しでも興味をもっていただけると幸いです。
Qrio Lockのハンズフリー解錠で、カギが自由になる生活。自信をもってオススメします。